愛犬愛猫がお水を飲まないのはなぜ?考えられる原因と今すぐできる対処法5選

こんにちは!ペットハピネスチームのnanamiです♪

ペットサロンやショップで働いていると「うちの子、水をなかなか飲んでくれなくて…」というお悩みをペアレントさんからよくご相談いただきます!

我が家のワンコたちも「こだわり」があるらしく、試行錯誤を繰り返してきました・・・(汗)

実は、水分補給はとっても大事!

不足してしまうと「体調不良」の原因になったり、私たち人間と同じように、暑い季節には熱中症のリスクも…。

そこで今回は、ワンちゃん・ネコちゃんが水を飲まないときに考えられる原因や、すぐにできる対処法をご紹介!

スタッフが実際に試してみてよかった工夫・対処法や、おすすめアイテムも登場しますので、水を飲まなくて心配…という方は、ぜひチェックしてみてくださいね◎
 

目次



必要な1日の水分量は?

まずは、ワンちゃん・ネコちゃんが1日にどれくらい水分を必要としているかをチェックしてみましょう!

◼︎ワンちゃんの場合

目安は、体重1kgあたり 約50〜60mlの水分が必要です。
たとえば、体重5kgの子なら・・・1日あたり約250〜300mlが目安になります!

運動量が多い日や、気温が高い日は、それ以上の水分を必要とすることも!
※個体差もあるため、あくまで参考としてご確認ください

◼︎ネコちゃんの場合

ネコちゃんは、体重1kgあたり 約60〜70mlの水分が必要です。

ただ、ネコちゃんって、あまりお水を飲まないという話を聞いたことはありませんか?
その理由は、「砂漠出身の動物」で、もともと水の少ない環境で暮らしていたため、少ない水分でも体がうまく機能するように進化してきたと言われています。

そのため、「尿の量が少ない」「尿の色が濃い」というのも、体内の水分をできるだけ失わないための工夫なんです◎



愛犬愛猫の飲水量は足りている?

1日に必要な水分量がわかったら、次は「実際にどれくらい飲めているか」をチェックしてみましょう!

◼︎飲水量をチェックするコツ

ボウルに入れたお水の量をあらかじめ計測しておいて、どのくらい減っているかを見ると、目安の摂取量と比べやすくなります◎

気温が高い日やたくさん運動した日は、水を多く飲むこともありますが、「なんだかいつもよりたくさん飲んでるかも?」と感じたら、病気が隠れていることも・・・

心配なときは、早めにかかりつけの獣医師さんに相談してみてくださいね◎



お家でできる!脱水症状チェック

「もしかして、うちの子、脱水かも…?」そんなときに、おうちで簡単にできる脱水症状チェック方法をご紹介!
※あくまで目安のチェックになります

少しでも様子がおかしいと感じたら、早めに動物病院へ相談してくださいね◎

◼︎皮膚のつまみチェック

1.背中や首の後ろなど、皮膚を軽くつまんで持ち上げます
2.指を離したあと、すぐに元に戻るかを確認!

→正常な場合:パッと元に戻ります
→脱水の可能性:皮膚が戻るのに時間がかかる

◼︎口の中のチェック

1.口をやさしく開けて、歯ぐきをそっと触ります
2.色と湿り気を確認!

→正常な場合:ピンク色でしっとり
→脱水の可能性:乾いていてネバネバ、白っぽく見える

◼︎元気&食欲チェック

→脱水の可能性:いつもに比べて、元気がなく、ぐったりしている / 食欲がない

◼︎尿の量・色チェック

→脱水の可能性:尿の回数が少ない / 色が濃い / においが強い

ネコちゃんはもともと尿の色が濃くなりやすいため、色だけでは判断が難しいことも・・・他のサインもあわせて見てあげてくださいね◎



水を飲まない原因は?

「なんだか水を飲む量が少ないかも…」そんなとき、いくつかの原因が考えられます。
愛犬・愛猫の様子にあてはまるものがないか、チェックしてみましょう!

◼︎食事から水分を摂れている場合がある

手作りごはんやウェットフードをあげている場合は、食事に含まれる水分で必要量をまかなえていることもあります。
そのため、水だけを飲む量が少なく見えても、水分摂取自体は足りていることも◎

◼︎加齢による影響

年齢を重ねると、代謝が落ちたり、のどの渇きを感じにくくなったりします。
その結果、水を飲む意欲が低下することもあるので、さりげなく水分をとれる工夫が大切になってきます◎

◼︎体のどこかが痛い

ヘルニアなどで「水を飲む姿勢」がつらい、口内炎や歯周病で、飲むときに痛みがある・・・など、体の不調が原因で水を飲めなくなっている可能性も。
「いつもと飲み方が違う」と感じたら、早めにチェックしてあげましょう◎

◼︎季節の変化

暑い夏には水をたくさん飲み、寒い冬には飲水量が減ることも!
また、気温の低下とともに代謝も落ちてしまい、水を飲む量が減り水分不足となってしまう可能性があるので、日頃から気にかけてあげましょう◎

◼︎環境の変化・ストレス

「引っ越しや模様替え」「家族構成の変化(赤ちゃん・新しいペットが来た)」「お留守番の時間が増えた」など、生活リズムや環境が変化すると、不安やストレスから飲水量が減ることもあります・・・

◼︎水・ボウルのにおいが気になる

ワンちゃん・ネコちゃんは、私たちよりもずっと嗅覚が敏感!
そのため、「ボウルがヌルヌルしている」「水が古くてニオイがする」など少しのにおいでも飲みたくなくなることが・・・

「飲んでくれない原因」がわかれば、どんな対処をすればいいのか分かってきますね◎



【スタッフも実践】水分補給して欲しい時の対処法5選!

どうすれば、水分補給してくれるようになるか・・・ワンちゃん・ネコちゃんと暮らすスタッフが実践したことのある工夫・対処法を5つご紹介していきます♪

◼︎1.定期的にお水を交換する

ボウルはこまめに洗って、いつでも新鮮なお水をキープしましょう!

匂いに敏感な子の場合、水道水のカルキ臭が気になって飲まないことも・・・そんな時は「水道水を一度沸騰させてカルキ臭を飛ばす」「ペット用のミネラルウォーターを試してみる」といった工夫がおすすめです◎

また、お水の温度にも好みがある子も!「常温が好き」「ちょっと冷たい方が飲みやすい」など個体差があるので、いろいろ試してみてください♪

スタッフのワンちゃんは、夏に氷を浮かべたお水を喜んで飲んでいたとのこと◎

◼︎2.お水の中に「好きなおやつ」を入れる

ボウルにお水を用意して、目の前でおやつを見せながらポトンッと水の中へ。

「アレ?おやつが入っちゃった!」と興味を持って舌を伸ばしてくれたら、自然に水も飲んでくれるかもしれません!
おやつは、香りが強めで小さめのものがおすすめ♪

スタッフおすすめ:HEKA犬猫用おやつ(天然本鰹)
▶︎完全無添加の鰹レトルトおやつ。香りが強く、手で簡単に小さくすることが可能です◎ネコちゃんの場合は、水におやつを入れると逆に警戒してしまう子もいるので、無理のない範囲で試してみてくださいね!

◼︎3.水分補給サポートになるアイテムや工夫を取り入れる

どうしてもお水を飲んでくれない時は、水分補給をサポートしてくれるアイテムを上手に活用してみましょう◎

たとえば・・・
・水分が多く含まれたウェットフードに切り替える
・いつものドライフードに水をかけたり、ふやかしてあげる
・スープタイプのおやつを普段のごはんにトッピングする
・ペット用の水分補給ドリンクを少量加えて味・香りづけする
など、「おいしく水分がとれる工夫」をしてあげると、自然と摂取量が増えていくことも◎

スタッフおすすめ:「食べるお水」ジュレッタ
▶︎Gelletta(ジュレッタ)は、ペット栄養管理士が開発した、手作り犬猫用ゼリーの素です。固めずにスープとしてもお飲みいただけます。
スタッフのワンちゃんは「ヤギミルク」をお湯で溶かし、冷めた後、スープにして水分補給しました♪

◼︎4.ボウルや給水器のタイプを見直してみる

もしかしたら、使っている“お水のボウル”が、ワンちゃん・ネコちゃんの好みに合っていないのかも・・・ボウルの形・素材を見直すことで、飲水量が変わることもあるんです◎

ここでは、よく使われている給水アイテム3タイプをご紹介します♪

【ボウルタイプ】
陶器・プラスチック・ガラス・ステンレスなど、素材によって匂いや口当たりが変わります。

特にネコちゃんはヒゲが器のフチに当たるのを嫌がる子も多いので、浅めで広口のボウルがおすすめ◎

スタッフおすすめ:セーフティセラミックボウル
▶︎顔がすっぽり入るボウルのサイズ感と安定感が特徴!ワンちゃんには、飲みやすい高さにあるかもチェック!床に直置きだと飲みにくい場合があるので、フードボウルスタンドで高さを調整してあげるのもひとつの方法です!

【ボトルタイプ(ケージ取付け式)】
お口で押すとチュッと水が出てくるタイプ。

外出先やお留守番中などにも便利ですが、慣れていないと上手く飲めない子も・・・特にネコちゃんは苦手なことが多いので、無理に切り替えず、様子を見ながら使ってみましょう。

【流水タイプ(自動給水器)】
いつでも新鮮な水が流れ続けるタイプ。

ネコちゃんは“動いている水”に興味を示しやすく、このタイプに変えたら飲むようになった!というケースやスタッフのワンちゃんの中にも「流水」が好みの子も◎

また、フィルターでゴミを除去してくれるものも多く、水がきれいに保てるのも嬉しいポイントです♪

それぞれにメリット・デメリットがあるので、ワンちゃん・ネコちゃんの性格やライフスタイルに合わせて選んであげましょう!

また、長く使っている器は細菌が繁殖しやすくなるため、定期的な洗浄・買い替えも忘れずに◎
傷が目立ってきた・ぬめりが取れにくいなどのサインがあれば、買い替えのタイミングです♪
▶︎愛犬愛猫のフードボウル、買い替えの時期は?おしゃれなフードボウルもご紹介!

◼︎5.水飲み場を増やして“飲むきっかけ”をつくろう

お水は「ここにしかない」より、「どこにでもある」くらいがちょうどいい◎

ワンちゃん・ネコちゃんがよく通る場所や、お気に入りのくつろぎスペースなどに水飲み場を複数設置してみましょう!

そうすることで、「わざわざ飲みに行く」のではなく、ふとしたタイミングで自然と飲んでくれることが増えると言われています。

特にネコちゃんは、「わざわざ飲みに行くのは面倒」「トイレの近くにある水はイヤ」など、水を飲む場所にも好みやこだわりがあることも・・・

また、多頭で暮らしているご家庭では、他の子のニオイがついた水を嫌がることもあるため、ワンちゃん・ネコちゃんの数+1つ以上のお水を用意するのが理想です◎

ちなみに、スタッフ宅のワンちゃんは一緒に暮らしている子の“ヨダレ入りの水”を見て、「これ、取り替えて…」と目で訴えてくることもあるとか(汗)※片方の子がヨダレがすごいんです

交換してあげるとすぐ飲んでくれるので、複数用意してあげる工夫が効いているみたいですね◎



飲水量の減少で起こりやすい病気とは?

「あんまり水を飲んでないな」という日が続いてしまうと、思わぬ体調不良につながることも・・・ワンちゃん・ネコちゃんの水分摂取量が少ないとどんなリスクがあるのか理解してあげることも大切です◎

◼︎尿路結石・膀胱炎

水分が不足すると尿が濃くなり、結石(石のようなかたまり)ができやすくなってしまうのです・・・
特にネコちゃんは、元々水をあまり飲まない傾向があるため、膀胱炎や尿路結石になりやすい体質ともいわれています。

「トイレの回数が減った」「尿が出にくそう」「血尿がみられる」「うめきながら排尿している」などの様子が見られたら要注意です◎

◼︎慢性腎不全

加齢に伴い腎臓の機能が低下(老廃物が体内に溜まりやすくなり、腎臓への負担が増加)して起こると言われていますが・・・水をあまり飲まないことも原因のひとつ!

重症化すると腎臓が機能しなくなり死につながってしまいますので、早期発見のためにも、動物病院で定期健診を受けたり、普段の水分摂取量をチェックしましょう◎

◼︎便秘

水分が足りないと、腸の動きが鈍くなり、うんちが固くなってしまうことも・・・特にネコちゃんやシニアのワンちゃんは、動く量も減って便秘になりやすい傾向があります。

「最近うんちが硬い」「出すのに苦労している様子がある」などの場合は、水分補給の見直しをしてみましょう!

◼︎歯周病

お口の中が乾燥すると、唾液の自浄作用(細菌を洗い流す力)が弱くなるため、細菌が繁殖しやすくなります。

その結果、歯垢や歯石がたまりやすくなり、歯ぐきの炎症や出血、口臭、歯のぐらつきなどを引き起こしてしまうことも・・・

また、お口に痛みがあると「水を飲まなくなる → さらに乾燥する → 歯周病が進行」という悪循環にも繋がってしまうので、口内環境を整えるためにも、水分補給は大切なんです◎


最後に

いかがでしたか?

飲水量の減少は、日々のちょっとした工夫で対処できることも◎

気温や年齢、体調によっても水分の必要量は変わるので、日々の様子をよく観察しながら、水分補給サポートしてあげましょう♪

いつもの水の場所、ボウル、温度、味など「うちの子が飲みやすいスタイル」を見つけられますように!